登って分かった富士山の10のこと。


登って分かった富士山の10のこと。

先日、ついに行ってきましたよー。富士山。と言ってもクルマでスイーッと五合目の駐車場までドライブに行ってきたわけじゃありませんよ。登ってきたんです。フッフッフ。ふとしたことから誘われた富士登山。1回目は台風で流れてしまったので、仕切り直しての2回目のチャレンジです。

写真は昭和39年に母が当時勤めていた銀座松屋の同僚さんたちと登った時のもの。なにやら社員旅行で河口湖に行ってた時に、「富士山登っちゃおうぜー!」みたいなノリでヒョイと登ってきた(本人談)そうです。軽装ですよね。事前に相当ビビらされて、練習で3回も近くの山に登ってきた僕でしたが、意外とイケちゃうのかな@w@なんて思ってみたりして。
聞くと行くとは大違い。登って分かった富士山のアレコレをハリウッド風に10個にまとめてみましたよ。

①富士山は旧友に会える
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今回は、以前の記事でも紹介しました高校の同級生の白君と二人で行く予定だったのですが、集合場所の新宿の、早朝のセブンイレブンでなんと!もう一人同じクラスの貝瀬君がいるではありませんか。「お前こんなとこでなにやってんのw」みたいな数年ぶりの再会でしたがなんと!奥さんと富士山に行くところだっていうではありませんか。聞くと同じツアー、同じバス、同じ宿。ひょんなことから4人でワイガヤ、楽しい富士登山になりました。

富士山は毎年約30万人が7月と8月のシーズンだけに集中して訪れます。30万人ですよ!「日本に生まれたからには、一生に一度くらいは、、、^^;」なんてつもりでしたが、毎年30万人登ってるならもはや、「冥土の土産」ほどレアな場所ではなくって、かなりポピュラーな観光地と言ってもいいかもしれませんね。きっとみんなの知り合いの知り合いくらいで、今年も誰か登ってるはずです。

②富士山は渋滞している
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2ヶ月間で30万人ですから、60日で割っても1日5000人。土日や休日など混む日なども考えると当たり前ですが、細い登山道は渋滞します。これだけの人の中には当然、ペースのゆっくりなおじさん、おばさんもたくさん混じっているので、その真後ろの列にいると、もっとスローダウンしてしまいます。

この日も「通常4時間半くらいで夕方5時には8合目の宿に到着する」予定だったのが、宿に着いたのはなんと夜の9時半!ゆっくりだった分、疲労は少なかったかもしれませんが、余計な時間がかかった分、ヘンな疲れが残りつつ、且つ宿での仮眠時間もほとんどなくなってしまったという意味で、ちょっとしんどい行程だったかもしれません。

③富士山は赤い
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「富士山」と言うと、一般的には青と白の富士山をイメージしますよね。子供にお絵かきさせたって、100人中98人くらいは、青いすそ野に真っ白い雪をかぶった富士山を書くことでしょう。ところがどっこい、富士山の斜面は、噴出して積もった溶岩や火山灰が赤く、一面を覆っていました。6合目から8合目くらいまでですかね、こんな景色が続くのは。

僕らが小さい頃は、富士山と言えば「休火山」と習った記憶がありますが、2009年のGPSによる計測では南北に2cm大きくなったそうで、今でも立派な「活火山」です。311の直後には富士山直下の大きい地震もあったので、300年の沈黙を破って、そろそろ吹くかなー、吹く前に登っとこ。みたいな気持ちもあって、行ってきたところもあります。
300年前の「宝永噴火」では、江戸市内で4cmも火山灰が降り積もったそうですが、4cm。すごいですよね。現代の東京なら交通網のマヒどころか、確実にパニックになってしまうかもしれませんね。だけどそれはSFではなく、地球の大きな活動から考えれば、いつか確実に起こる未来なんだと思うと、怖いというか、現実としての準備をしておかなければならないんですが、、、道州制、首都分散、備蓄の問題、日本は大丈夫でしょうか。

④山小屋の晩飯はカレー
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山小屋ってどこでもカレーが定番なんですか?まー管理や運用が楽ということなんでしょうが、カレーライス。もう国民食ですよね。伝統的な日本料理に認定してしまってもいいんじゃないでしょうか。ちなみに、この日泊った「白雲荘」のは小さなハンバーグ付き。お茶と朝飯(米、焼鮭プラスなんか、忘れた。のみ)をこの時配布されます。宿代に込み。

そうそう、1回目予約した時は個人で予約したんですが、バスも宿もツアーで行く方が断然安いですね。宿、バス、帰りに地元のしなびたスパと軍手やら鈴などモロモロ付いてきて1万2000円弱だったかな。個人で行くより半額くらいになると思います。

⑤富士登山客の肩は小さい
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わけありませんね。まー混んでるシーズン、限られた環境で多くの人を泊めようと思えば仕方のないことですが、、、この肩幅はありえないだろwという感じの一人当たりスペース。僕らは4人で横向いたりして並んで寝ましたが、その隣りは知らない人たち。若い女の子とかだと、こういうとこ、気になっちゃいそうですが、そこは富士登山という「非日常」なワクワク感が麻痺させてくれるのかもしれません。
ちなみにこれ、2段ベッドになっていて、下も同じ感じです。はっきり行って神田辺りのカプセルホテルよりも収容効率高そうですよね。カプセルは4段くらいになってますが、一人当たりのスペースはこちらが半分くらいな感じです。(※今は個室完備の山小屋もあるそうです)

⑥ご来光登山で一番キレイなのは登山客のライト
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いやー、個人的にはこれ、一番キレイでしたね。今はほとんどのライトがLEDで、昔のものより光量もずいぶん大きくなってるんでしょうけれど、あの渋滞ですから、上を向いても下を向いても、ずーっとキラキラが続いています。星空もキレイだったようですが、あいにく僕は目が良くないので、あまり見えませんでした。

4時半くらいの日の出に間に合うよう、夜の1時過ぎに8合目を出発するんですが、周りが明るくなってきて、日の出時刻が近付いてくると、できれば山腹で見るより、頂上でご来光拝みたいということで、みんな結構必死です。(笑) なんせあの渋滞ですから、頂上近くになってくると、登山道をはみ出て斜面を登るような人たちもいて、若干カオスな雰囲気も。

⑦きれいなご来光は「運」
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同行の白君が2年前に登った時には、頂上付近でも数mしか視界がないほどガスっていて、ご来光どころか、なにも見えずに下りてきたそうですが、このご来光、天候で言うところの晴れ、曇り、雨、霧などもそもそも「運」なんでしょうけれど、ちょうどこの数分という時間に、雲の切れ間からご来光が顔をのぞかせるとか、もう相当レアな確率ですよね!個人的には「雲一つない」パキーン!と晴れた快晴よりも、このくらいのが一番美しいと感じました。ありがたや~(-人-)

ご来光もそうですが、眼下に広がる雲海というか山々にかかるモヤが、これまた非常に荘厳で美しかったです。そうそう、夜、ふもとの方に富士吉田市内とかが見えるんですが、ちょうど夜間に飛行機から下の景色を見ているようでした。3000m↑ってそれくらいの高度なんですねー。

⑧富士山頂は神社の境内
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厳密には「8合目より上」は全部、富士宮市にある富士山本宮浅間大社の境内だそうです。頂上にはその「奥宮」があります。この経緯が面白くって、なにやら全国統一を成し遂げた家康が、浅間神社に8合目から上の部分を寄進したと。いやー、富士山も我がものとして人にあげちゃったりする天下人のスケールのデカさというよりも、その権利関係が、ガラガラポンだったはずの明治維新を乗り越えて、今も生きているというのが驚きです。

奥宮で来月二人目が生まれる弟んとこと、長瀬の後輩んとこにお守り買ってきました。お前たち、元気に生まれて、大人になったら、ちゃんとお礼参りに来るんだよ~。

⑨頂上で食べるラーメンはうまい
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普通のラーメンなんですが、、、うまい!疲れきって、寒くって、達成感あって、みたいなラーメン食べるのにこれ以上の環境って、他にあるでしょうか。正直言って、800円も900円も取るような「セレブラーメン」より、ぜんっぜんこういうのがおいしいですね。「空腹は最大の調味料」。なにか大切なことを思い出させれくれたような気がします。ありがとう!富士さん!

⑩火口は絶景。
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荒々しい火山の姿を目の当たりにしました。思ってた以上にド迫力。地面を4000m近く盛り上げ、江戸市内に4cmもの火山灰を撒き散らした噴火って、どんなもんだったか想像もつきません。ここは地球なんだなーという感じがすごくしました。

この火口を1時間半くらいかけて一周する「お鉢巡り」ってコースもあるんですが、ほどほどの達成感と帰りのバスの時間で、やらずに下山することにしました。ちなみに、向こうに見えている小高い部分が富士山で一番高い部分の「剣が峰」です。

エピローグ
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登山はどこの山でもたいていそうですが、登りの疲れと、下りの辛さは使う筋肉、きつい部分が違いますよね。富士山も登りの、ヘトヘトになる感じの疲れと、下る時に足の裏やら膝やらが痛くなるしんどさは種類が違います。

それにしてもこの景色。どうですか、お客さん!まさしく「天空」って、こんな世界なんじゃないかと思わせる景色。これも、雲がこういう風に多少かかってる方が、雰囲気ありますよね~。完全な快晴でもダメ。いい景色って結構出会うのが難しいかもです。

オマケ
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ちなみにツアーの5合目拠点となったお土産屋さん(名前は忘れた)には「噴火カレー」なるカツカレーがあります。スキー場や海の家、区役所の食堂や試験場の食堂など、あらゆる場所でカツカレーをこよなく愛する僕ですが、この噴火カレー。カレーはレトルト風ですが、カツがうまかった!それだけ。。。

今まで「山登り」の魅力って全然分からなかったんですが、今回富士山に行くことが決まって、神奈川県の大山と、高尾山に2回ほど練習に行ってきたんですが、久しぶりにやると、とにかくシンドイ!自分の身体がいかになまっているか痛感しました。それで、むしろもっと定期的に「行かなくちゃ!」という感じになりました。いやはや、ちょっと人生変わりましたね。僕が山に登るようになるなんて。誘ってくれた白君に感謝です。

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