少年よ、大志を抱くなら株をやれ。
いつか会社をやってみたい。
そう思ってる学生さんや若い人は多いと思います。
でも実際に「やってみる」という人は
おそらく、そのうちごく僅かです。
理由はさまざまでしょうけれど、
一番はやっぱり「カネがない」でしょうか。
けど「カネ」さえあれば会社は作れますが、
それで食っていけるかどうかはまた別の話です。
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「起業」って言葉はあまり好きじゃないんですよね。
我が恩師も「そもそも業を企てる”企業”という言葉こそ
本来の「起業」を包含する」などおっしゃってましたが、
会社を作るのなんて、実はチョー簡単です。
ネットで登記申請や定款の例文を探してきて、
印紙を貼って法務局に出すだけ、
今は資本金は1円でOK、印紙代が20万くらいですか。
しかしそれを半年、1年、5年、10年と継続することが
実に難しいわけですね。
なので「起業」なんか目標にしてたらダメです。
会社は起こして終わりではなく、そこが始まり。
ゴールではなくスタートでしかありません。
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さて、商売をやるにあたって、どういうお金が
どれくらい掛かって、こんな大変なんだよ、
という話は別でやるとして、
備えあれば憂いなし。
まずは自己資金を作っておきましょう。
親パワーがある人は別として、
マネーの虎みたいのはダメです。おすすめできない。
人のカネでやっても、結局は人の商売です。
これはぜひ覚えておいていただきたい。
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ということで、まずはざっくり自己資金1千万。
30歳までに作る、としましょう。
給料なんて雀の涙の20代。
僕も宵越しの銭は持たない多摩っ子でしたから、
貯金なんてからっきしありませんでした。
財形なんかでコツコツ貯めても埒が明きません。
そこで僕が手を付けたのが「株」でした。
今から「なぜ株なのか」を説明します。
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■株を奨める理由、その1
「貯金では30歳に間に合わない」
会社に入ってすぐは誰でも貯金0円ですので、
まずは種銭を作らなければなりません。
なので1年目はやはり貯金。
がんばって月に3万、
ボーナスが出れば10万くらい入れましょうか。
すると1年目の終わりに56万円貯まってるはずですね。
ざっくり50万としましょう。
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さて2年目。
貯金は足し算ですから、50+3+3+3+10+3+…
で、2年目の終わりに100万になっているはずです
3年目の終わりで150万、4年目で…という具合。
つまり、年50万貯金というペースで行くと、
1000万貯まるのに20年かかります。
今あなたが23歳とすると43歳。
つまり、「30歳には間に合わない」わけですね。
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対する株は掛け算です。
仮に月に10%勝つとしましょう。すると、
50*110%*110%*110%…で、2年目の終わりが157万、
3年目の終わりに492万、そして4年目の終わり、
総資産は1546万円になっています。
もちろん毎月安定して10%勝つなんてのは
絶対不可能、と思うかもしれませんが、
理屈の上では株にはその可能性がある。
貯金には可能性すらないわけです。
実際、僕はもうちょっと後のことになりますが、
およそ2年で100万が3000万になりました。
そして会社を辞めて欧州に旅立った。
帰ってきて会社を始めた。
これは現実にあったことです。
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■株を奨める理由、その2
「産業界に精通する」
現在、昔に比べれば随分と増えましたが
東証一部には約2000社、二部に500社、
JASDAQ700社、マザースに200社あります。
おそらく一般のサラリーマンで東証一部の2000社を
すらすらと言える人はなかなかいないと思いますが、
東証一部の企業なら知らない方が恥をかく。
少なくとも日経225銘柄は知ってないとまずい。
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かつてMBSの授業中に「菱食ってなんですか?」
という発言があって、おそらくは日本の中でも
意識高い系がそれなりに集っていたと思われる
ビジネススクールでもこれか…と、
びっくりした記憶がありますが、
自分の業界に関係ない企業だと
結構そんなものなのかもしれません。
もし彼が株をやっていれば、きっと
あんな恥はかかずに済んだかもしれませんね。
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株(の銘柄)を調べていると、
日本中の会社という会社に自然と詳しくなってきます。
世の中にはどういう会社があって、
売上がどれくらいで、どういう商品が売れ筋で、
どういう新規事業をしていて、競合はどこで、
提携先がどこで、etc…
本来ビジネスマンが素養として知っておくべき、
産業界のいろいろな動きに精通してきます。
そうでないと勝てませんから。
そして将来、会社をやるならなおさらです。
一石二鳥、資産形成と勉強、趣味と実益を兼ねて
会社経営の準備にはもってこいなのです。
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■株を奨める理由、その3
「相場を知る」
投資銘柄を探す手段はたくさんありますが、
つまるところ株式投資は株価チャートを見ます。
株をやっていると、
決算が良かったのに株価が上がらなかったり、
財務内容が悪いのに株価が高い、
なんて銘柄がよくあります。
というよりも、極論を言えば、株価の決定には
業績や財務内容は、実はあまり関係ないのです。
上がりそうだ、人が思えば上がるし、
下がりそうだ、と思う人が多ければ下がる、
それだけなのです。
株価はそういった「ムード」で動きます。
そのムードの流れが分かるのがチャートです。
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このチャートが見れるようになると、他の相場商品、
外国為替だったり、商品先物であったり、
いわゆる「相場商品」全般に応用できます。
為替相場や商品市況に理解があることは
経営者にとって決してマイナスになることはありません。
■株を奨める理由、その4
「流行株、人気株の割高さを知る」
そしてなによりも、「相場を知る」ようになると、
世の中で人気が盛り上がってるというモノ・ゴトが、
いかに割高か、と感じるようになるでしょう。
個人的にはこれが一番大きいと思うんですが、
ものの見方が変わります。
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当然のことながら株は安い時に買って、高い時売る、
これが儲けの基本ですよね。
しかし、よくテレビで「日経平均が◯◯円になった
(上がった)」なんて言われだすと慌てて飛びつく
養分投資家が山ほどいます。
でも「株がすごい上がった」というニュースは、
「高い時に売る」のセオリーに従えば、
大抵は売りのサインなのです。
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同じように人気の街に住めば家賃は割高ですし、
人気のカフェにアホみたいに行列すれば
時間という貴重な資源を浪費してしまいます。
これ実は商売においても全く同じで、
よそがやってからうちもやる、
そんなスタンスではワンノブゼムに埋没してしまい、
その後も低利益率に悩む、
万年カツカツの会社になってしまいます。
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まだ人が注目していない良い街に住み、
人知れぬ名店を見つけて、
まだ注目されてないメーカーと契約する。
そういう生き方の方がよくなくないですか?
株の世界ではこういう生き方を
「人の行く裏に道あり花の山」
と言います。
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■株を奨める理由、その5
「人生の役に立つ格言がたくさんある」
上で紹介した「人の行く~」は僕の座右の銘
と言っていいほど生活態度に影響を与えた言葉ですが、
株の格言には株式相場においてだけでなく、
人生や生活そのものに当てはめることができる名言が
たくさんあります。
以下は僕の好きなやつです。
意味はググって調べてみてください。
「人の行く裏に道あり花の山」
「頭と尻尾はくれてやれ」
「もうはまだなり、まだはもうなり」
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■株を奨める理由、その6
「損切りを覚える」
別の機会に書くことがあるかも知れませんが、
株式投資にはいくつものセオリーがあります。
その中で一番重要だと思うのが「損切り」です。
株式投資で勝つ方法は、簡単に言うと、
・上がりそうな銘柄を見つける
・買ってみる
・上がったらそのまま持つ。
・下がったら(予想が外れたら)すぐ売る←損切り
というものですが、これを厳格に守ってやれば、
大損することはないはずです。
でも初めはこれが難しい。非常に難しい。
どうしても持ち続けてしまう。
これを塩漬けと言いますが、
株式投資でしっかり利益を残すためには、
損切りは必修科目です。
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この損切り、実生活や商売にも非常に役立ちます。
例えば在庫。
売れ残った不良在庫は財務悪化要因の最たるもので、
設備や人員などにも言えるんですが、
含み損をいつまでもダラダラと抱えてるのは不健全です。
不要なら損切りする、必要になったらまた買い戻せばいい。
これを柔軟にやれないと、
企業は徐々にぬるま湯体質になって、
じりじりと茹で蛙のようになってしまいます。
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実生活でもそう。
断捨離、難しいですよね。
いつかまた使うかもしれない…そう思うと
簡単には捨てられません。分かります。
腐れ縁、離れがたいんですよね。
親の住んでた空き家、なかなか売れないですよね。
こういうのは全部、すぱっと損切りすれば、
爽やかな気持ちで次へ進むことができます。
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■株を奨める理由、その7
「月々貯金しなくて済む」
会社に入ったばかりの20代。
手取りで20万あったら良い方ではないでしょうか。
そこから毎月5万円貯金に回すのは本当に大変です。
いろんなことを我慢しなければなりません。
私は我慢できませんでしたが。
でもね、20代こそ目一杯遊んだ方がいいと思うんです。
一人でゲームやっててもダメですよ。
いろんなところに顔を出して、
たくさん友達を作って、たくさん会話して、
たくさん経験して欲しいと思うんです。
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実際のところ、30代になると、お金はあっても
今度は職場や家庭での役割が増えていて、
もう遊ぶ時間はあまりなくなります。
仲間もそうなりますから、相手もいなくなってきます。
経営資源としての現金はもちろん重要なんですが、
人生における「若さ」や「青春」って、
それはもう年寄りの数億円に匹敵するほど
かけがえのないものなんです。
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20代は目一杯遊んで友達をたくさん作りましょう。
30までに損得を抜きにしてできた友達と、
それ以降に仕事などを通じて知り合った人では
やはり深みが違います。
将来会社をやるなら、いややらなくてもなんですが、
「損得抜きの昔からの友達」ってものすごい大事です。
友達作りにカネがいる、というわけではないんですが、
やはり飲みに行ったり、遊びに行ったり、
交際費って結構かかりますよね。
青春を削ってセコセコ貯金するのは、どうかと。
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ですが、株をやって、うまくいけてれば、ですが、
資産形成は株の方で自然と増えていくので、
毎月そこへ資金を補充する必要はないんです。
20代の月5万、切り詰めて切り詰めて貯金するより、
もらった給料は全部将来の自分へ投資しましょう。
長くなってしましましたが、いかがでしょうか。
これで株やらない理由、
あります?
おわり。
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